じゃいける・まくそんの『それがこれだ』
2009年11月05日15:18マイケルの「ディス・イズ・いっと」
レディースデーに、友人と見に行きました。
彼の不慮の死がなければ行われていたはずだった
計50本のワールドツアーの
リハーサル風景をエンエン映したドキュメンタリー映像です。
近年のマイケルの変わった行動の
報道をつねづね見せられていたので、
私の中にも偏見が生まれ、
「スターってこれだから……」って目で見ていた。
その時点での、マイケルの真実も知らずに。
そして50歳のマイケル。
ワールドツアーなんていっても
とても昔の輝きなんてないんでしょ?
衰えたスターなんて見たくないぜ!
全盛期のマイケル、とんでもなかったからなあ!
なんて、思ってた。
でも一ヶ月前、たまたま見に行った映画の前座(宣伝VTR)で、
映画を見終わった友人とお茶してるとき、
「あの(前座の)中で次見たいのどれかあった?」
「わ、わたし、実はじゃいけるまくそん……!」
「え、わ、わたしも一番見たくってー!」
と言う賛同をえた。
「だってかっこよかったよね!?」
知らなかった。私たちってマイケルのファンだったの!?
映像はそれだけのオーラを放っていたらしかった。
同日の内にウェブでふたりぶんの前売り券を買った。
(以後はネタバレになるので折りたたみました。
これから見に行く、DVDになったら見る、などの予定がある方は
ご注意の上、展開してください。)
来たのは見終わっても手元に残るようになってる
黒と赤のペアチケット。
レディースデーに見に行っちゃうと800円の損になるんだけど
「絶対見に行くんだ!」と言う意思表明のつもり。
友人のカゼで行く日がずれたので、ちょっとあせったけど
今週は今日を残していける日がない。
でも出かけてみたら公開は、予定の2週間から
4週間にのびていた。
その間にいったいのべなん億人の人が見るんだろう?
なくなってから改めて開眼する、と言うパターンは
フレディー・マーキュリーのときとおんなじ。
でも、DVDで改めてマイケルのPVを見て、やっぱりスゴイ、と思った。
動画サイトで、昔何か音楽の賞を取ったときのスピーチも見て、
「真実だ。真実のことを語っている……」と思った。
映画「THIS IS IT」
一番の衝撃だったのは
「これがほんとに、なくなる数日前の
50歳の姿かよ!?」
と言う思いだった。
まったく衰えていない!
普通50歳って……(以下省略)
顔さえアレでなければ、カラダはまるで30歳とか
あのロボットみたいな、ノリのいい動きそのもの。
(そんなにアップになることもないし)
とても近々亡くなる人特有の影の薄さなんて、
少しも感じさせられない。
やっぱりこの直後、彼を襲ったあの死は、
突然のものだったんだ。
そしてこの映画の出演者たち。
カメラは最初から最後まで
ワールドツアーで彼と共演できる、という
参加スタッフたちの至高の喜びを追い、撮り続ける。
当然だが、
映されている時点で、もちろんマイケル本人にも、
誰もこの後の彼が辿る運命を知らない。
映画はその終わりまで、その色調のまま突き進む。
ファンの聞きたい曲を歌う。
どうして!?
それがこのツアーのテーマだったんだ。
「生きていくって、つらいことだろ?
だからなにか、光みたいなものを感じ取りたかったんだ。
それが、これなんだ」
ツアーのオーディションを勝ち残ったダンサーの一人が
泣きながらこんなような意味のことを言う。
ほんとなら、これは50歳のワールドツアーを無事終えた
マイケルの「平和的な」ドキュメンタリー映画になるはずだった。
そしてそれだったら、これだけの感銘は受けなかったと思う。
だけど、ある日を境に、その主役が永遠に空席になった。
この主役の座に、代役はありえない。
残酷な欠如。
この世のどこを探しても、彼は居ない。
そして以後ずっと、
この果たされなかったツアーの残像は
ファンの胸の中で空回りを続けるのだろう。
世界の自然環境の破壊を
最期まで憂えていた、キング・オブ・ポップス。
これは揶揄じゃない。彼はそれだ。
おそろしくビッグで謙虚。そして完璧。
「僕は生の音を聞いて歌うよう育てられていて
イアフォーンでモニターして歌を歌うのは
慣れなくてすごく大変なんだ、
だからこの音量をすこし絞って欲しい」と頼む。
自分のスタッフに対して、なんて噛んで含めるような説明。
私はその映像は、口パクじゃなかったのかと初めて知る。
だってダンスを踊りながらなんだよ?
他の年若いダンサーたちと比べてだって、息も上がってない。
歌いながら、踊りながら。
映画ではフツーのこととして扱ってるけど。
どんだけ人間離れしてる?ありえねえ。
他の場面では、今はリハーサルで、そのときではないから
「フルボイスで歌わせないでくれ」と頼む。
「音程もテンポも、もちろんダンスも自分の見せ方も、
自分の持ち歌ではあるが、彼は自分のやるべきことを全て把握しているんだ」
とは音楽スタッフの弁。
そうであるべきだけど、それを体現できる人は、
大家といわれる人たちのうちでも、そうそうはいないのだろう。
その時点でマイケルも、
リハーサルではフルボイスで歌うべきではないんだ、
と思う。
ああ、彼はロボットではなく人間なんだと。
私は全盛期から以後の彼を「墜ちた道化師」
であるかのように思っていた。
とんでもない見誤りだ。
4年以内に環境破壊を終らせよう、と語っていた。
笑いごとではなく、見終えてなお、
彼の本性は、環境破壊を食い止める使命をおび、
50年タイマーをつけてこの地球に生れ落ちた
宇宙人だったのかしら、とおもう。
残されたわれわれ人類にとって
彼がいないからといって、それを終らせられないような
ていたらくであったら
まさしく恥であろうよ、とも思った。
映画「メン・イン・ブラック」でも
当然のように「実は彼は宇宙人」だと看破しているので
よければ見てみてください。
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